セカイは征服されたがっている

この日本で生きる君が知っておくべき「戦後史の学び方」
池上彰教授の東工大講義
著者  :池上彰
分類  :現代史
総合評価  :★★★★
文章    :★★★
内容    :★★★★

「教養」と書いて「リベラルアーツ」と読ませる某工業大学の教授の本です.
戦後史は学校ではあありふれられないのでこのような本は割りと知らないことが多いので楽しいです.
まぁ正直あまり興味ないですが・・・「教養」として知っておくのは損ではないかなと思っています.
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
というビスマルクの言葉をこの本では引用していますが,
私はどちらかと言うと
「愚者は過去を語り,賢者は現在を語り,狂者は未来を語る」
というナポレオンボナパルトの言葉の方が合っていると感じる人間です.
こういう歴史の本とかを見るとよく思うことは
「国は・・・」
という文はよくあるけど国って何だ?
誰の意思なのかわからないので良くない
国会なのか行政なのか民意なのかぐらい書いて欲しい
つい中二病心が爆発して,この国を動かしてる闇の機関の意思か?とか思ってしまう

中二病でも何もしたくない

少し前の記事で宇宙レベルの中二病が足りないという話をしたと思いますが,宇宙成分を追加するためにどんな本を読んだらいいだろうかと思い,とりあえずSFの入門のような本を探して見ました.
現実の科学とSFの両方を比較してる本はいくつか合ったのですが,その中で一番キチガイ・・・じゃなくって面白そうな本を選びました.

科学がSFを超える日
萌え萌え未来科学講座
著者  :未来科学講座制作委員会
イラスト:金たロウ,深雪あきら,坂田あかり,たけひろ
分類  :SF入門
総合評価  :★★★★
文章    :★★★
内容    :★★★★★
キャラ   :★★★★

2009年の本なので若干古いですが,古本屋で見つけたので買ってしまいました.
サブタイトルと表紙はだいぶアレですが,中身はかなり真面目にSFと科学を比較しています.また,図や表も多く非常に読みやすいので入門としてはこれぐらいの本がちょうどいいのかなと思いました.
この本で取り上げられているトピックは以下のとおりです.
軌道エレベーター,スペースコロニー,テラフォーミング,恒星間宇宙船
スペースワープ,タイムマシン,クローン,ナノマシン,核融合,反物質
ロボット,人工知能,透明人間(光学迷彩),反重力,レーザー砲
肝心の宇宙レベルの中二病に関してですが,この本にとり挙げられているのは
スペースコロニー,テラフォーミング,スペースワープが主に宇宙に関連したものです.
この当たりから面白そうな本を読んでみたいと思いました.
しかし,よくよく考えるとこのようにきちんと分類されてしまった分野というのはアイデアも使い古されていて新しい発見があるかどうかはわかりませんが...一応読んでみたいと思います.

ゴシックロリータの嗜み

あけましておめでとうございます.
今年もこの狂った世界で愉快に踊りましょ
白雪姫に詳しいことはゴシックロリータの嗜みだそうですよ

断章のグリムXIV
白雪姫 上・下
著者  :甲田 学人
イラスト:三日月 かける
分類  :ライトノベル
総合評価  :★★★★★
文章    :★★★★★
内容    :★★★★★
キャラ   :★★★★★

とうとう断章のグリム最終巻です.
最終巻ということで蒼井と雪乃が主な見どころです.
特に恐怖シーンからの<私の痛みよ,世界を焼け>での安心感は半端ないですね.
更に,最終巻ならではの今までの伏線回収&登場人物の一掃?も見どころです.
風乃の言葉は今までも謎が多かったので,もう一度最初から見直すと気づくことがありそうです.
葉耶・夢見子についてはまだ謎が残っていそうですが,外伝とかで語られるんでしょうか?
全体を通して断章のグリムは前回のMissingに比べ戦闘なども多く非常に動きの多い作品で非常に面白かったと思います.
また,童話の形をした悪夢というアイデアも非常に面白く,
最近,グリム童話も読んでいるのですが,つい悪夢的な解釈を探してしまっている自分がいます.

神は実在する

2013年最後の記事になりそうですが
コミケ3日目は寝坊によりゲームがいくつか完売でしたが,
その分衝動買いを幾つかして小説やら技術系やらが多めでした.
今年から知り合いのブログに習って戦利品公開をします.
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断章のグリムXIV
ラプンツェル 上・下
著者  :甲田 学人
イラスト:三日月 かける
分類  :ライトノベル
総合評価  :★★★★★
文章    :★★★★★
内容    :★★★★★
キャラ   :★★★★

久しぶりに断章のグリムを読みましが,
相変わらずの作風で非常に良いホラー小説です.
「神は実在する」からの一節を読むと断章のグリムを読んでいる感じがします.
ちなみにラプンツェルというのはグリム童話の話ですが,元は野菜の名前らしいです.

セカイは不便だ

修論で死につつも,コミケには行きます
夏コミのゲームが一部積んでるので自重しつつですが.
今回は電子書籍を買ったお陰でだいぶ少ない体積・重量で暇つぶしができます.
(今までは紙の本を2冊ぐらい持って行ってました)

なれる!SE9
ラクして儲かる?サービス開発
著者  :夏海公司
イラスト:Ixy
分類  :ライトノベル
総合評価  :★★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★★
キャラ   :★★★★

今回は,今までとだいぶ趣向を換えてサービス開発に関わるお話です.
サービス開発って今までやってなかった会社で唐突に始めたりするものなんでしょうかね?
サービス開発でも商品の開発でもそうだけどみんなが必要としているものの共通部分で,しかも個人に合わせてチューニングする必要のないものでないと商売としては成り立たないという点が今回の最も大きなミソでした.
そして,また登場人物が増えるのであった.でも今回は久しぶりの男キャラ!!
そういえば,自分がサーバ管理している時にもこんなサービスあったらいいのにと思うようなことが何回かありました.
その内の一つを紹介すると,グローバル動的IPしか持たないサーバからサーバの状況をメールで定期的に報告させようとしたらメールサーバに弾かれてしまった.
動的IPからのメールは弾くメールサーバが多いらしい.
セキュリティ上仕方がないのかもしれないが,自分のメールアドレスだから問題ないはず・・・そんな融通は効いてくれませんでした.
動的IPをVPN使って固定IPにするサービスもあったけど,わざわざサーバの定期報告にそんな大層なサービスは使いたくなかったのでやめました.
結局,固定IPを持ったサーバに定期的に ssh でログファイルを渡すようにした.
固定IPを持ったサーバが別用途のために用意してあったから良かったものの,動的IPのサーバから定期報告を受け渡す手段が一般に無いのは結構困った.
というわけでサーバから定期報告を受け取れるサービスみたいなの作るといいかも!と最近思いました.動的IPしか持ってないって時点でだいぶ客層が絞られちゃうけど・・・

シューカツ

就職しません.お察し下さい.

なれる!SE8
案件防衛?ハンドブック
著者  :夏海公司
イラスト:Ixy
分類  :ライトノベル
総合評価  :★★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★★★
キャラ   :★★★★

キャラが増えてきてだんだん負えなくなってきているこの小説です.
ドラマCDとかWEBラジオとかよくわからないASCIIの企画とかいろいろなところで力を入れている小説ですが売れているんだろうか?
でもこういう熱い小説は好きなのでこれからもどんどん押して行って欲しいと思っています.
今回は,フィジビリティスタディ,つまり事業・プロジェクトの実施妥当性を調査し代替案や事業中止を含め検討する活動についての話.
タイトルにもあるように過去に決定した案件を防衛するという話です.
以前からこの小説を読んで感じていたことだが,僕は案件の入札のような事は関わったことがないのでこの小説を読んで一度何かの機会があったら関わってみたい(また,経験がある人がいたら話を聞いてみたい)と思った.

不可視境界線を求めて

先日,といっても結構前ですが「劇場版 中二病でも恋がしたい!」を見に行ってきました.
ほぼ総集編だったのですが,内容とは別に得るものはあったので満足しています.
その得たものとは「自分の中には宇宙規模の中二病がない!!」ということでした.
僕は中二病なので社会規模・地球規模の妄想はいくつか持っているのですが,宇宙規模となると一つも無いという事に気づきました.
そこで,宇宙スケールの中二病を作るために参考になりそうな本を探しました.
それがこれです.

ディアスポラ
著者  :グレッグ・イーガン
訳   :山岸 真
分類  :ハードSF
総合評価  :★★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★★★

まさにハードSFと言った感じの作品で物理・数学の話とかが合間合間に出てきて読むのはだいぶ疲れます.
(僕は専門が情報なので情報や生物の話がメインだった最初の方は比較的楽だった.)
ワームホールの話などは現実的にはどこまで進んでいるのかわからないのでどこからどこまでが虚構の話なのか未だによくわかっていません.機会があったらそちらの方の本も読んでみたいです,
また,登場する人物?も多く,個人的には人物間の関係を整理するだけでもかなり大変でした.
僕は,本は最初のページから一気に読み進めるタイプなので,巻末の用語解説に気が付きませんでしたが,これは最初に目を通した方が良かったと思いました.
あと贅沢をいうと図が欲しいと思う箇所がいくつかありましたが,あとで調べてみると親切なことに良いサイトが結構有りました.この記事の一番下に参考になりそうなサイトを載せておきました.
さて,肝心の宇宙規模の中二病についてですが,やはり宇宙規模になると空間的広がりが問題になってくるようです.つまり,移動するにしても探索するにしても光速では遅いというのが問題なのでしょう.
また,そこまでして宇宙を調査するという動機としてのヒントもこの本ではいくつか挙げられていました.(ガンマ線バースト,別生物,別世界・・・)
まだ具体的に宇宙規模の妄想は出来上がっていませんが,これらを参考に少しづつ組み上げて行きたいと思っています.
========
読むのに参考になりそうなサイト
著者のサイト:各章ごとに図入りで説明が加えられている
http://gregegan.customer.netspace.net.au/DIASPORA/DIASPORA.html
ディアスポラ数理研
http://d.hatena.ne.jp/ita/
ディアスポラ数理研:年表
http://d.hatena.ne.jp/ita/00020131/p1

うつうつします

朝,研究室へ到着すると,ネットワークが原因不明の不具合を起こしていた時の絶望を味わった.

なれる!SE7
目からうろこの?客先常駐術
著者  :夏海公司
イラスト:Ixy
分類  :ライトノベル
総合評価  :★★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★★★
キャラ   :★★★★

今回は取引先のオフィスに常駐勤務となる話です.
相変わらずのSEの扱いのひどさですが,今回はいつもにもましてひどい扱いを受けている感じです.
個人的には環境が整っていないというのが一番つらいと思っていましたが,今回はまさにそのパターンです.
僕もPC持ち込めない環境というのは現在進行形で経験していますが,ネットがだいぶ自由に使えたので最悪の事態は避けられています.
それでも結構めんどくさいです.
やはりSEには良い開発環境が必須ですね.
あと,最近思ったことはチームで作業するときには,一緒に美味しいご飯を食べるということがかなり重要というのを実感しています.

(`・ω・´)このトリックは虚数解だ!!  ( ゚д゚)ナニイッテンダコイツ

聖女の救済
著者  :東野圭吾
分類  :小説
総合評価  :★★★
文章    :★★★★
キャラ   :★★★
内容    :★★★

今回の話は完全犯罪に近い事件に挑むという話です.
捜査も混乱し二通りの視点から行われ,
最終的にそれら両方で集めた材料がひとつに繋がっていくところはこの作品の見所だと思います.
また,今回の犯罪は一見それほど複雑な事件では無いということもあって読者にとっても事件の見通しが良いというのは良い点だと思いました.
通常の方法では存在しないモノというのを「虚数」と表現するのは理系ではよくあるネタですが,
よくありすぎて実際には「(゚Д゚)ハァ?」となるか「定義は?」となるのがオチな気がしたのは僕だけでしょうか?

コナンならもっと上手くやった

真夏の方程式
著者  :東野圭吾
分類  :小説
総合評価  :★★
文章    :★★★★
キャラ   :★★★
内容    :★★

今回はガリレオシリーズでもミステリー成分少なめ,捜査・人間関係多めの作品でした.
また今回の話では「何も考えてない企業vsとりあえず反対する一部住民」という現実でもよくある話を話題に取り上げています.
このリアルすぎる状況を小説で再現してしまったため不毛なページ数を使ってしまったというのはある意味で面白かったです.
さらにいつもは犯人が頭がよく一癖も二癖もある人物であるのに対し,今回はそれほどではないため犯人が別の意味で変わっているというのも見どころではありました.
前回,なぜ「ガリレオ」なのかという問題を提起しましたが,
そのことについて少し興味深い逸話を知ったので紹介しておきます.
当時は学術書の多くがラテン語で書かれており一般の人には読むことができなかったのですが,ガリレオはイタリア語の対話形式で書き専門家以外の人でも読むことができる書物を書いたそうです.
湯川先生がガリレオ先生と呼ばれる理由もこのへんにあるのかもしれないと僕は想像しています.