地球最後の日が来たらあなたは何をしますか

最近本を読んでないわけではなく,ただブログに書くのが滞っているだけです

久住四季作品だー!!っと思ってつい買ってしまいました.
トリックスターとかこのブログでもものすごい前に取り上げた気がしますが,昔過ぎて忘れました.
一巻で読みきりで軽く読むことができるので,私のように昔に他の久住四季作品を読んでた人には是非お勧めです.
また,隕石×推理という異色な組み合わせもこの本の魅力の一つです.

あと舞台がアメリカなので,それっぽい文化で描かれているのも面白かったし,「あとがき」で舞台をアメリカにした裏話みたいなのがあるのでそこも面白い点でした.

人生生きると決めた時がポイント・オブ・ノーリターン

最近,仕事で Adobe illustrator を使っていると文字入力のデフォルト文が「とかくに人の世は住みにくい」とか出てくることに気づいて,見るたびにほっこりしています.

基本的には最初から最後まで,サイコパスがヒャッハーする話です. 頭の切れるダークヒーローものが好きな人なら楽しめる一冊ではないかと思います. ライバル的なキャラクターはほぼおらず,ただひたすら主人公が自滅?していくサイコパス的には少し切ない話です.

こういう物語のサイコパスって大体天才設定が多いけど,実際にそこまで天才じゃないサイコパスがいたとしたら大変だろうなと想像していました.

ちなみに,一番の笑いどころはさんざん人を殺しておいて, 「ここがポイント・オブ・ノーリターンだ. いよいよ狂気の殺戮が始まる」
え?まだ始まってなかったの?となったところでした.

はじめてのネカフェ

人生で初めてネカフェに泊まりましたが,人間をダメにする感が半端なくて非常に快適でした.

1~4巻までありますが,ただひたすら西方くんが高木さんにからかわれてる話です.
高木さんが楽しそうでなによりです.
日常に笑いが足りない人にはおすすめの漫画でした.
一番好きな話は西方くんが夢の中ですら高木さんにからかわれてるというやつです.

すごい!

「このミステリーがすごい」に選ばれていましたけど, 確かに「すごい!」と言いたくなる作品でした.

いわゆる「誰が犯人なのか」というのを推理するタイプではなく, 暗号を推理するタイプのミステリーとして,近年の代表作になりそうな作品でした. 暗号は「いろは歌」を題材にしたもので,「いろは歌」が一つのジャンルになっていて,その中で様々なバリエーションがあることにも驚きましたし,この小説のために用意された「いろは歌」は非常によくできていて感動すら覚えるものでした. 内容としては,明治時代に実在した「黒岩涙香」が残した暗号を解きつつ,殺人事件の犯人を囲碁棋士が探偵役となって推理するというもので,暗号や犯人捜しだけでなく,囲碁や連珠(詰将棋)に関する知識やその歴史についても多く触れられていて,勉強にもなる本でした.

率直に言って覚えていないのだ、あの晩、実際に自殺をしたのかどうか

芥川賞ということで読んでみました. 普段特に芥川賞という理由で本を読んだりすることはないのですが,軽く調べたときに「山下澄人の作品は反小説的な小説といえるだろう」という意味不明な感想を見て興味を持ちました. ちなみに,「反小説的」とは,「これらの小説は、読者を受け身の享受の状態にとどめる従来の小説と異なり、読者の自由を尊重し、それに呼びかけて、読者とともに世界に問いかける文学なのである。」 (反小説) なるほど,わからん.

というわけで実際に読んでみると,かなり技巧的な文章が多いように感じました.こういう技巧的な文章は下手に書くと意味不明になりそうな気もするけど,そうならないようにぎりぎりのところで書く文章能力に感動しました

「しんせかい」と「率直に言って覚えていないのだ、あの晩、実際に自殺をしたのかどうか」の二作品が収録されているのですが,「しんせかい」では割とストーリ性があるのに対し,「率直に言って覚えていないのだ、あの晩、実際に自殺をしたのかどうか」ではでは心情表現と技巧的な文章に全振りしている感じで,良いバランスになっていてよい組み合わせでした.

蛇足ですが,「しんせかい」のラストシーンの次のページで「率直に言って覚えていないのだ、あの晩、実際に自殺をしたのかどうか」という文がいきなり出てきて,「なぜ,自殺したし!!」ってツッコミを入れてしまった人は自分だけではないはずと信じています.

ホラーはモブキャラを殺すのにも全力を尽くす

いよいよ解決編です.

「断章のグリム」などでもおなじみの伏線をうまく回収していき,ナルホドと思わせてくれる最後でした. サブタイトルに名前はあるもののこれまで登場機会の少なかった真木夢人ですが, 今回はかなり登場の機会も多く,その人物像や考え方が触れられていて,見所の一つです

躁だ!岡山に逝こう!

唐突に友人に勧められて,岡山に一人旅してきました.

「甲田 学人」先生は岡山出身らしいということに旅が終わってから気付きました. そういえばあまり意識していなかったけど,作家の方々の出身地をもう少し気にしてみてみようかなという気になりました.

起承転結でいうところの「承」ですね.

タイトルの「ノロワレ」という名前通り,呪い関連の小ネタも多く,特に,千羽鶴が連なった藁人形みたいで気持ち悪いという話は「確かに」と思ってしまいました. また,ホラーとしてお決まりの展開みたいなのも結構あって, ふと,「ホラー業界の「ノックス十戎」みたいなのありそう」と思いました. 例えば「唐突に出てきた霊媒師によって事件が解決してはいけない」みたいなのありそう.

人は常に人を殺し,また,人に殺される可能性と共に生活している

引っ越し検討中です.

新居がいわくつきだったらいいなぁと思っている今日この頃です.

「Missing」「断章のグリム」の作者の別作品です.

「断章のグリム」ほどファンタジーでもなく,「Missing」ほど怪異寄りでもないという意味では, やや現実的なホラーという印象を受けました.

怪異はその本質が理解されたとき,その力を失うという考え方は「断章のグリム」の流れそのものですし, 「Missing」でも近い考え方が根本にあったように思います. 前作を読んでいるひとはもちろんのこと,舞台が比較的現実的なのでとっつきやすくなっているので初めてでも面白く読めるのではないかと思います. まだ,上巻は起承転結の「起」という感じですが今後の展開が楽しみです.

神をも冒涜する12番目の理論

僕が STEINS;GATE を買ったのって7年前なんですねということをしみじみと感じる. 最近 Chaos:Child がアニメ化しましたが,その前作に当たるCHAOS:HEAD を紹介したのもそれぐらいの時期だった. ちなみに,CHAOS:HEAD は僕が20歳になった時に記念と勢いで買ったゲームでした(どうでもいい情報).

シュタインズゲートの紅莉栖を助けられなかった世界線の物語です. 紅莉栖の過去やシュタインズゲートで回収されなかった伏線などがうまく回収されていて, 「まさかこんな背景があったのか」と思える作品なので,シュタインズゲートが楽しめた人ならば確実に楽しめる作品かと思います.

また,今作では人工知能が実現した世界を描いており,人工知能に関する中二病が豊富な感じが個人的に楽しめました. 量はそれなりにあって,6ルートあるのですが,続きが気になってしまい1週間ですべてクリアしてしまいしました.

最終的に,まだ,明らかになっていないこともある気がしますが,何かで回収されるんだろうか?その辺も気になります. あと,紅莉栖の所属してたヴィクトル・コンドリア大学脳科学研究所の平均年齢どうなってんのか気になりました.

想像力がない人間ほど沸点が低い

来年度からかなり毛色の異なる人たちとかかわることが多くなりそうなので,相手のバックグラウンドを想像し,尊重しつつ過ごす必要がありそうだなと思う今日この頃です.

推理小説なので一応殺人事件が起こって,それの解決を目指すというプロットですが, その実は,ホテルという特殊な環境での出来事や小さな事件の方が印象的でした.

ラノベ的にタイトルをつけるならば,「警察官の俺が東京の高級ホテルのホテルマンとして潜入捜査をしてみた」という感じでしょうか. ホテルマンに化けて潜入捜査する中で,ホテルの従業員としての接客に悪戦苦闘したり, 逆に,刑事としての観察眼が生きる場面があったりとドラマ的に面白い一冊といえます.

また,殺人事件に関しても,ホテルで得たヒントをもとに,殺人事件を推理していくところなどは見所です. さらに,潜入刑事とその教育係であるバリバリのホテルウーマンとの最初はちぐはぐなところから徐々に打ち解けていくところも見所の一つかと思います.

最後に,個人的には,飲み会で空気を読んで友人とその彼女をおいてその場を去る理由として「娘が急に彼氏を家ににつれてきたそうです」っていうのを人生で一度行ってみたいセリフに登録しました.