没個性な殺人鬼

引退して体を動かせなくなり入院中の検視官ライムと彼に指名されて急遽検視を手伝うことになった女性巡査サックス(父親はパトロール警官としてずっと務めていたため万年巡査と呼ばれていた)がタッグを組んで犯人(ボーンコレクター)を追う話です. 推理小説にしてはちょっとキャラ盛りすぎだろっていうぐらいの個性あふれる主人公たちが見どころです.主人公たちのキャラが立ちすぎて犯人のボーンコレクタのキャラがだいぶ薄くなってしまっているのはご愛嬌.

主人公は安楽椅子探偵ですが,サックスと協力することで割と動き回り,かつ,検視のやり方や心得のようなものも詳細に書かれているので,検視版ホームズといった印象を受けました. ホームズ系が好きな人(シャーロキアンがこの本を好きかどうかについては言及しない)は楽しめる一冊かと思います.

タイトルが主人公側ではなく犯人側なので推理小説っぽいタイトルだけど,
「万年巡査の娘と死にたがりの検視官」みたいにするとラノベっぽくなるなとどうでもいいことを思っていました.

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