80分フレンズ

1周間のはじめに一週間フレンズあるの地味に破壊力がある.

博士の愛した数式
著者  :小川洋子
分類  :小説
総合評価  :★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★
キャラ   :★★★★

80分で記憶がリセットされる博士と家政婦と家政婦の息子(ルート)の話です.
野球の話と数学の話と記憶の話があって,これらが程よくミックスされたような作品です.
ただし,3つも要素があるせいもあり,オイラーの公式に対する言及が少なかったり,いくつかの要素が消化不良のまま終わってる印象を受けました.
逆にいうと,難しい数学の話などはほとんど出てこないので割りと読みやすい本にまとまっている感じでした.
あと記憶喪失ネタに関して思ったことが2点ほどありました.
1つ目は時間制限のある記憶ネタって時々あるけど,実際にそんな病気ってあったりするんだろうか?という疑問で,
2つ目はこういった病気になった場合って自身がどう振る舞うかという問題とか周囲がどう振る舞うかと行った問題があると思うが,実際にはどういった対処法を取ることが多いんだろう?という疑問です.
具体的には,「一週間フレンズ」では記憶喪失の演技であることを疑うという描写があったけど,「博士の愛した数式」ではそういった描写はなかったので,実際の病気の人はそういった問題をどう解決しているのかなどが気になった.
特にこの2つの作品での記憶喪失の登場人物は両方とも割と温和な性格なので物語が深刻になり過ぎないという効果が出ているけども,現実的には元の性格がどういう性格かで苦労の度合いが大きく異なりそうだなと感じました.

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