助けて繭えも~ん

繰り返しながらひたすら同じことを主張する
ドラえもんとかにも通ずるものがある。
但し、グロ注意.
本とかからしか学べないことってけっこうあるんだなぁとつくづく思う今日このごろである
世の中、割りとドラえもんのことほとんど知らない人がいるし

B.A.D.6
繭墨はいつまでも退屈に眠る
著者  :綾里 けいし
イラスト:kona
分類  :ライトノベル
総合評価  :★★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★★
キャラ   :★★★★

今回は目を抉って,這う女,鴉という定番の怪異シリーズです.
B.A.D.では初期からだいぶすっ飛ばしていたので,割と新鮮です.
B.A.D.シリーズでは毎回かわる様々な事件を通して,
似たようなことを違う側面から捉えているようなところがあり,
奥の深い小説です.
今回のテーマの一つは「人の幸福は人それぞれ」ということです.
「人の幸福を邪魔すると犬に喉を噛み切られて死ぬ」という諺?は今後使って行きたいです.

また,今回の見所として白雪さんが訪問して修羅場になるというシーンを忘れてはいけません.
白雪さんがややヤンデレっぽい感じになっており,もとのキャラを忘れつつありますが・・・
キャラがどんどん増えていき,皆それぞれに思いを持っていたりして非常に今後が楽しみです.

BAD6
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人とか関われず,両親にも憐れまれていた男は妹だけが庇ってくれた.
次第に妹は悲しげな目をするようになり,無言で男を避難するようになった.
彼女は目を見開いたまま死んでしまった.
それで,閉じたところを見られなかった目をえぐり続けている.

本当は妹の四川ではなく,自分が憐れまれているに違いないという君自身の考えだ.
「君の依頼を叶えよう.そのためには後一度だけ目を抉ればいい」
「自分の目を抉るんだ.」

実際には妹は哀れんでいたのではなく,男の代わりに悲しんでいただけだった.
「彼は感謝している.それは確かです.ですが繭さん.あの選択はひどすぎる...他の道はなかったんですか?」
「人の幸福は君が決めることじゃないさ,小田桐くん.自身のいる場所が天国か地獄か,決めるのは人の心に過ぎない.彼を目が見えるという地獄においたまま罪を償わせるべきだった.君が言っているのはそういうことだよ.」

何故妹の目をえぐることしか考えられないんだっ


この事件で小田桐くんの目が一時的に見えなくなる
腹に子を抱えた小田桐くんは人との関係を拒絶せざるを得なくなった.だが,子が安定し,その枷が外れると同時に,人に必要以上に干渉したくて仕方がなくなった.

無戒:死体処理屋の一族の最後の1人
異能は適正のあるものにしか現れず希望者のみが引き継ぐことができる.
異能者は忌み嫌われており,異能者は一族の姓を名乗れない.
無戒の息子:異能の才能がなく,父親を超えられないと知り,異能を継ぐことをやめたが,
無戒の死に際して無戒が死体を食わせていたモノを引き継ごうとした.

「嫌だよ面倒くさい.パンがないならお菓子を食べればいいだろう?」

死体処理屋:殺されても,沈黙するしか無い.逆を言えば,殺しても糾弾は受けない
多くの異能の家では私刑制度が用意されている.犯罪者は己の身内が裁くのさ

死者は花を認識することはできない.それなのに君は,花があることすら許せない.

無戒の異能は蜘蛛
小田桐くんの目は精神的に破壊され,本来とは別の映像がかぶさって見えている.
おそらく,腹の子が捉えている周囲の様子が入り交じっている.
そのため,無戒の異能が「這う女」という形で見えた.

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初修羅場
白雪さんが訪問
「貴方は私の愛する男です.誇りなさい.そして,胸をお張りなさい,
貴方は死ぬべきだなどと,あなた自身にすら言わせません.」
「痴話喧嘩は間違っています.夫婦喧嘩です」

小田桐:人の愛する重さを僕は痛いほどに感じていた.愛していないのに,軽々しく頷く事はできない.僕は未だ,誰も想えない.いつ想えるようになるかも,わからない.
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鴉越(うごし)
鴉越家は鴉を使役する異能
異能のみに頼っていては近代化に乗り遅れるが,
異能が知られすぎていたため,異能を捨てる必要があった.
しかし,便利な 異能を捨てきれなかったため,一人のみに受け継がせることにした.
その一人は人に触れ合えば異能の力が落ちるとされ婚約者のみが人として彼女に合うことができた.
彼は彼女を置いて屋敷を出た結果,自殺した.
主を失った鴉が何かものかに操られているのではないかという依頼
雛:鴉越家の異能を受け継いだ娘(皆の目の前で飛び降り自殺)
樹:依頼人
秋雅:人に触れ合えば異能の力が落ちるのかどうかを調査していた
紅雛:壊せばもらえると思っている.雛のものを壊しては持っていく.

白雪は兄に敗れて死ぬことを夢見ていた

樹は雛に死を望まれていることを知り,紅雛を殺し,自分も死んだ.
雛死んだふりをして,夫を家から追い出す原因となり,夫の帰りを待つために家に居座っていた4人を殺すことにした.

樹が雛の夫の居場所を突き止めて殺していた.
この事件の後には樹と雛だけが生き残った.

人の深淵に溺れる姿は愉快だが,眺めていてもすぐに飽きるよ.
無様に抗うもののほうが見ていて面白いさ.

笹の葉をかじっているパンダのボンボン