小説」カテゴリーアーカイブ

新年・・・アーッ

年末はコミケにいつも通りいってきました。
今回も小説とゲームを中心にいろいろ買ってきました。(お金が無くなるまで買い続けてた・・・)
同人のいいところは、いろんなことを考える人がいるということを実感できるという点ですね。
どうしても、世の中に出回るもののほとんどは不要と判断された部分が切り落とされてしまうので、
中心的な(汎用的な)部分だけしか見ることができなくなってしまうように思います。

四季 夏
著者  :森博嗣
分類  :小説
総合評価  :★★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★★
キャラ   :★★★★

「四季 春」からの続編
話がどんなに膨らんでも舞台は愛知県。
真賀田四季の成長・変化を描いたもの。
このシリーズでは一番難解な気がしました。
「すべてがfになる」の直接的な動機になる部分です。
実際に世の中で、天才と呼ばれるような人たちは世界をどのように見て、どのように判断するのでしょうね

新年・・・ガッ

四季 春
著者  :森博嗣
分類  :小説
総合評価  :★★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★★
キャラ   :★★★★★

「すべてがfになる」の外伝的な位置づけの本。
先に「すべてがfになる」のほうを読んでいないとついていけないかも。
この本はミステリーというよりは一人の人間(真賀田四季:「すべてがfになる」の登場人物)の心の動きを楽しむ本という感じ
天才の生涯を描くというコンセプトらしい。
ところで、天才を脳内でシミュレートすることはできるのだろうか?
シミュレータというものは何かの上で疑似的に目的となるものを再現しなければならない。
つまり、元の能力を上回るようなことができないという問題が本質的に存在する。
そうすると、凡人の頭では天才の頭をシミュレートできないのではないかという結論にたどり着く。
しかし、完全に不可能というわけではない。
方法1:外部の力を借りる
暗算が早いというキャラを脳内でシミュレートする場合に電卓を使うなど、
シミュレートするときに外部に頼るという方法がある。外部にある機器の性能・柔軟さに依存する。
現実のシミュレータの例:
・CPUでは無理だからGPUを使う
(ソフトウェアじゃ無理だからハードウェア(専用回路)を使う)
方法2:時間方向に引き延ばす
実際に天才が一瞬でやることをシミュレーションの際には時間をかけて行う。
現実のシミュレータの例:
・物理シミュレータ等(実際に現実空間で行えばリアルタイムで行えることを、仮想空間上で場合によっては時間をかけて行う)
・量子コンピュータシミュレータ(量子コンピュータで行えば高速と呼ばれているアルゴリズムを古典コンピュータ上で時間をかけて実行し性能を調査する)

名は体を表さない

同窓会とかどうせ知らない人ばっかり・・・むしろ出会いの場として使えないかと考えてる。

試験に出るパズル
千葉千波の事件日記四月~八月
著者  :高田崇史
分類  :小説
総合評価  :★★★★
文章    :★★★
内容    :★★★★
キャラ   :★★★

「試験に出るパズル」とか書いてあると一見パズル本に見えますが、一応小説ベースです。
小説の中で、いくつかパズルの話題やパズル要素の事件が起こるというタイプの本です。
ちなみに試験には出ないと思うんだけど、どうしてこんなタイトルなんだろー

外出用の服がない。略して「のがない」

研究とかいろいろあってなかなか更新できませんでした。
先週の土日UN-GOの映画とみのりんのアコースティックライブに行ってきてMPが回復したので
久しぶりにブログ更新の勢いが戻ってきました。

QED
竹取伝説
著者  :高田崇史
分類  :小説
総合評価  :★★★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★★★
キャラ   :★★★★

何冊かあるQEDシリーズのうちの一冊です。
「竹取伝説」というタイトル通り竹取伝説と絡めた殺人事件モノです。
ただ、この作品では題材にするだけでなく独自の解釈と深い考察を交えてかなり熱く語っているのが特徴です。
どれほど熱いかというと、最後のページの見開きが参考文献で埋まっている程です。
歴史に興味のある人とかは別の意味でも楽しめるのではないでしょうか。
かといって自分のようなあんまり興味のない人でも、
解説があってわかりやすく「へぇー」と思うことが結構あったので楽しく読み進められました
(まぁ、読むのにかなり時間かかったけど)。

本読みは仕事の後で

執事たる者、この程度の推理ができなくてどうします

謎解きはディナーの後で
著者  :東川篤哉
装画  :中村佑介
分類  :小説
総合評価  :★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★
キャラ   :★★★★

「ユーモアいっぱいの」の部分と「本格ミステリー」の部分が少しずつ入ったその中間の層を狙った感じの本でした。
片方ずつの本は確かにたくさんあるが、両方同時にというのはあんまりない気がする。
ミステリーがそんなに得意じゃない人にはお勧めなのかも
こういう中間を狙ったような本は両側からたたかれて孤立するか、斬新だと評価されるかのどちらかになることがよくあるが、これはどちらになるのだろう。
いちおう、本屋大賞ということで評価はされているようだが・・・
↓Webページが本のページとは思えない・・・
http://www.shogakukan.co.jp/pr/nazotoki/

早くにんげんをやめたーい

先日、不審者に間違われました。
まあ、あながち間違っていない気もします。

人間の証明
著者  :森村誠一
分類  :推理小説
総合評価  :★★★
文章    :★★★
内容    :★★★★

森村誠一の棟居刑事シリーズの最初の作品です。
全体を通して、読みやすく割と一般受けしそうな内容だった。
中盤はこういう推理小説にありがちな伏線や推理部分は殆ど無い感じの展開だったが、
後半などは少し面白かった。
推理小説ってすごい大雑把な分類だけど、この本は刑事モノとかによくある全国をやたらと飛び回る感じのアレです。
推理小説作家って結構旅行好きの人とかが多いのかなーとか思った。

時の流れに人は逆らえない。だが、魔法少女なら・・・

ボスに小説を読むかと言われて、「ええまぁ」と答えたら島崎藤村の「夜明け前」ネタを振られた・・・分かるかよ!!
まぁボスと自分だと年齢差的にもかなりあるので仕方ないのかもしれんが、
個人的には時間の流れに逆行するようなことはしたくないので、多分、近代文学付近が一番手薄になりそうな気がする。
というわけで、最近のベストセラー的な本も読んでおかないとと感じたので、
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら
著者  :岩崎夏海
イラスト:ゆきうさぎ
分類  :小説
総合評価  :★★★★
文章    :★★★
内容    :★★★★
キャラ   :★★★★
内容に関しては言わずもがなでしょうが、一応説明しておくと
高校野球の女子マネージャーがドラッカー()の「マネジメント」を読んで、高校野球チームをマネジメントする話です。
実際には、前半部分のほとんどは「マネジメント」の引用+解説だったり、
でも、後半部分は若干ノベルチックになったりします。
文章は全体的にかなり読みやすいです。(というか、昨今のライトノベルよりも軽いです。)

働きたくないでござる

研究室でPC4台持ってるっていったら、驚かれた。
(PC以外の)友達は4人以上いるっていったら、それは当然って言われた。
なれる!SE
2週間で分かる?SE入門
著者  :夏海公司
イラスト:Ixy
分類  :ライトノベル
総合評価  :★★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★★
キャラ   :★★★★
とある技術者の日常を描くハートフルストーリーですwww
普通にありそうな感じで、
そうか!!SEの日常は単純にそれを描くだけで小説になってしまうのかと思ってしまった。
上司の外見以外はあるあるな感じです。
ただ、技術系の人以外だと脚色しているだけだと感じてしまうのかな・・・
アンサイクロペディアの一部の項目では本当のことが書いてあるのに、
それに気づけるのは中の人だけという現象に似ている。
正直、SE以外の人に読んで欲しい本ではある気がする。
でも、この本を手に取る人の殆どがSEな気がするのは気のせいだろうか・・・

百万回死ねーーっ!!それでも猫は生き返る

若干自分が日本酒臭い気がするのは気のせいだろうか・・・
研究室所属1日目いきなり飲みに行ったけどそれなりに暴走とかはしていない・・・はず
なれない環境で結構戸惑ってるかもしれないけど頑張れ自分!!
猫は殺しをかぎつける
著者  :リリアン・J・ブラウン
訳   :羽田詩津子
分類  :推理小説
総合評価  :★★★
文章    :★★★
内容    :★★★★
キャラ   :★★★★
ココかわいいよ、ココ
以上
特に普通の推理小説でした。
トリックとかも特に面白いものではなかったですが、
推理小説ではなく普通の小説としては楽しめた感じでした。
特に猫好きの方なら結構楽しめるかもしれない。
(というか作者も猫書きたかっただけなんじゃ・・・)

夢と希望が似ているように現実と絶望も似ている

大学の研究室に入ったらきっと殺人事件に巻き込まれて・・・
という幻想をいだいてみる。
詩的私的ジャック
著者  :森博嗣
分類  :推理小説
総合評価  :★★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★★
キャラ   :★★★★
基本、現代の密室トリックはこんなもんですよねー
あんまり、近代文学でまともな密室トリックを見たことがないのは読んでる本が少ないってことなのかな~
(ネタ切れだろうけど)
「全てがfになる」に比べると推理するのは若干無理あるかなーって感じだったけどそれなりに面白かった。
あと、ローカルネタが多いのは相変わらず。
分かる人にしかわからない系のネタとしては割と簡単に実現できる実装だと思う。
こういうローカルネタ満載にすると言うのは文章の書き方としては面白いかもしれない。
ただ、大半の人には通じないと思うが・・・
あれ?萌絵ってこんな面白いキャラだっけ?と思った
まぁシリーズ物を飛ばして読んでるからかもしれんが・・・
正直なところ、推理小説とかでもシリーズ物なら1巻2巻とかしっかり明記してほしい。
自分は推理小説は特に直感と題名だけを頼りに買うので結構難しい。
ちなみに、この本は題名買いです。

6年前の罪

もはや中学以前の記憶がほとんど残っていない
今、自分に「昔の恨みで・・・」というようなことを言われても全く思い出せないので危ないなぁ
というわけで
龍は眠る
著者  :宮部みゆき
分類  :推理小説
総合評価  :★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★
なんだかんだで今まで宮部みゆきの本を読んでなかった。
満足した。
超能力を使えるという少年と雑誌記者の物語です。
まぁ、ただの推理小説ではなく、そこに少しの超能力という要素が加わることによって
面白さを増すという近代推理小説の典型ですね
ところで、
この本では現実がかなりどろどろしたものとして描かれていますが・・・
実際のこの世界ってどれくらいどろどろしているもんなんでしょうね。
自分には常識というものが比較的欠けている感じなのでこう言ったことがあまり良くわからないのですが・・・
この宮部みゆきという人の目にはこんな風に世界が映っているんでしょうかね
今回読んだ本は「超能力」という比較的自分の得意分野だったので次回はもう少し異なった本を読んでみたいですね。

今まで普通じゃなかった事が普通になり、普通だった事が普通でじゃなくなる

最近メーターが現実に傾いている・・・
このままではやばい
メグレと火曜の朝の訪問者
著者  :ジョルジュ・シムノン
分類  :推理小説
総合評価  :★★★
文章    :★★★
内容    :★★★
久しぶりに普通の推理小説っぽい。
なにか物足りなく感じるのは変な文章ばっか読んでる証拠
普通、推理小説ってこんな感じだよねー
といった感じの本です。
極端によくも悪くもないので、そこそこに楽しめるかもしれない
「もしこの世で誰か、完全犯罪できる人間がいるというなら、彼女をおいて他にいないだろう」
というフレーズはなんかよく見る気がするが・・・言い過ぎだろ
原文でもこのとおりなのか、何かの慣用句なのか

この世界には、よくあること。

裏切りが最初にあって
その後に裏切らないということを覚えた。
ロボット(R.U.R)
著者  :チャペック
訳   :千野栄一
分類  :戯曲
総合評価  :★★★★
文章    :★★★
内容    :★★★★★
ロボットという言葉が生まれる元になった戯曲らしいです。
ロボットによくあるこの設定+展開はロボットという言葉とともに生まれたんですね。
最近本を読めていないです。
ということで本を補給してきました。
次の記事以降、カオスな本の紹介が続くかもしれないので今回はこんなところで。

合宿いきたい・・・

夏休みもおわりとうとう始まってしまいました
いろいろあった夏休み後半をまとめる
毎回のことですが終わってみると夏休み何もやってないなー
とりあえず実家に帰っていろいろあった気がする。
何度か暴走した気もする。まあいつものことだからいっか・・・
あと友人が自動車という武器を手にして、いろんなところに行っているのに驚いた。
自分もどっか行きたいなあと思って本を読んでみた。
砂の器(上下)
著者  :松本清張
分類  :推理小説
総合評価  :★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★★
割と自分がそっち方面なところにいるせいか途中でトリックが大体分かってしまってだいぶ読む気力がなくなってきてた本です。
とりあえず、いろいろなところの地名がいっぱい出てきていて旅行とかが好きな人は楽しいのかも
自分は東京の地名がいくつかわかっただけでしたが・・・
あと、上下巻あってボリュームのある感じでした。

一日に3人づつ殺します。何日かかるでしょう

現在実家に帰っています。
サークルの合宿に行けなかったのでtwitterから応援してます。
最近、高校の友人に会うことがいくつかありました。
後輩に「相対性理論ってさぁ、~~」と話しかけたらおもいっきり引かれました。
それでも同年代から二人ぐらい釣れました。(呆れられてるのかも?)
名探偵の掟
著者  :東野圭吾
分類  :推理小説
総合評価  :★★★★★
文章    :★★★★
内容    :★★★★★
推理小説の評論系の本って結構出てるけど推理小説作家って読んでるのかな?
って思うほど結構評論本は結構いいことを言っていたりする。
内容は説明しにくいのですが、
推理小説を裏側から見ていく感じで、
推理小説に対する批判を推理小説のなかでするというなかなかユニークな作品でした。
推理小説というよりは推理小説評論という感じで読んだほうが面白いかなと思いました。
要約すると
小説の中でもこれほど読者のことを考えて作られている分野はないということですね。
(悪く言うとご都合主義)

(さらに…)

46番目のアリス

修羅場をくぐり抜けてまた修羅場

46番目の密室
著者  :有栖川有栖
分類  :推理小説
総合評価  :★★
文章    :★★★
内容    :★★★
46番目とか言いながらこのシリーズでは最初だったりする。
割と最近の平凡な密室?といった感じの内容だった。
推理小説はかなりの数あるけれどその中で本当に「これは!!」と思うものはかなり少ないと思う。
この本も中でも言っていたが、推理小説は小説の中でも割と異端なんだと思う。
異端であるがゆえにその異端から抜け出すのにはかなりの力が必要なんだろうなと感じた。
ところで、46という数字に何か意味はあるんでしょうか・・・

(さらに…)

中二病?いいえ、ミトコンドリアです。

久しぶりに中学の同窓会に行ったら、なぜか中二病の話題で盛り上がった
というわけで

パラサイト・イヴ
著者  :瀬名 秀明
分類  :小説
総合評価  :★★★★
文章    :★★★
キャラ   :★★★★
内容    :★★★★★
要約すると
鎮まれ!!俺の右腕!!
もう一人の俺がっ・・・
へへっ、やっと表に出られたぜ
という感じです。
嘘です。
SF小説ですが、かなりしっかりした作りです。
そのため、専門用語が多くて読むのに結構時間がかかった。
個人的には、こういった専門的なことをバリバリに使った小説は好きなので楽しめました。
リバースカードオープン「マイコプラズマ」
この本を見て気付いた。生物って意外と中二病成分多いんじゃね。
注)マイコプラズマとは細菌の一種です。魔法ではありません。
いやぁ、あの頃は若かった。
しかし、ぶっちゃけ同窓会で一目で判別できた人はほとんどいなかった。
外見が変わってるというのもあるのかもしれないが、そもそも名前を思い出せなかったり・・・
僕は昔から人の名前を覚えない人だったので
しかし、なんか最近サークルの部長になってしまった。
さすがに、部長が人の名前を覚えないというのはどうなんだろう。
というわけで今の自分にぴったりの本を紹介
君の名は
Whats your name?

whats_your_name.jpg

分類:同人小説
サークル名:東雲庵
著者:東雲
イラスト:稲城あさね
地霊殿の長が部下(ペット?)の本名を忘れてしまい東奔西走する話。
いやー、名前を忘れるとかよくあるけど。そういうときどうしたらいいんでしょうね。

アリスのいないお茶会

年が明けるとそこは雪国だった。明けましておめでとうございます
突然ですが、「不思議の国のアリス」では、お茶会はアリスが業を煮やして帰ると言い出さなければどうやって幕を閉じたんでしょうね?
「虚像」「虚飾」の世界という共通点で

フェイク
著者  :楡 周平
分類  :小説
総合評価  :★★★
文章    :★★★
キャラ   :★★
内容    :★★★★
コンゲーム小説というものはいままでほとんど読んでいなかったので、割と楽しめました。
ただ、個人的には競輪やバーの経験が殆どないので現実味があまりありませんでした。
元ネタがわかるとさらに楽しめたのかなあという感じでした。
ただ、スピード感があり非常に読みやすい作品ではありました。
昨日、高校の部活の友人達と飲みに行きました。
とりあえずここでは書くスペースもないので上がった話題だけメモっておくと
「折り紙」
「美しい石」
「事業仕分け」
「暗黒物質」
かなり、謎なキーワードですね
まあ、いつものことですが
あとは、みなさん働いていてすごいですね。
私は「働きたくないでござる!!」とかいってました。
現実に生きるのは辛いです。幻想に生きるのが楽しいです。
あと、飲み会の終わり方って難しくないですか。
自分のネタ帳に対して、「終わり」で検索をかけてみた
「終わりは始まりの唄~」
って、だったらいつ終わるんですか?
「第十の晩に、旅は終わり、黄金の郷に至るだろう」
そうだ!!黄金郷へいこう!!

たった一つじゃない冴えたやりかた

昨日は本屋に行って、本とにらめっこをし、
自分は今何がやりたいんだろう。と考え込んでしまった。
目的が決まっていてもそれに至るまでの道はいくつもある
精神的自分探しの旅とでも言うのだろうか
まあ、そんなことはここで考えても仕方がないことだ。
と、ちょっと語ってみたくなったのはこの本のせいだろう
絵のない絵本
著者  :アンデルセン
訳   :大畑末吉
出版  :岩波文庫
総合評価   : ★★★
文章     : ★★★★★
内容     : ★★★
特に、面白いといったような本ではないが文章を読んでいて詩や絵画のような美しさを感じるといった感じである。
童話で有名なアンデルセンならではといった感じの文体である。
さまざまな土地であった短い話を「月」の視点から話す形式で、序文と33の夜の話からなる薄い本である。
その33の話に自分なりに副題のようなものを付けてみた(特に工夫とかはしてないよ)

(さらに…)

神に臨む作家

受験シーズンですね
今回も受験の時に読むと鬱になりそうな本を探しましたよー
狭き門
著者: アンドレ・ジイド(ジッド
翻訳: 川口篤
分類     : 小説
総合評価   : ★★★★
文章     : ★★★★
内容     : ★★★
キャラ    : ★★★★★
狭き門より入れ、滅にいたる門は大きく、その路は廣く、之より入る者おほし。
(新約聖書のマタイ福音書)
内容的には有名なのでググれば出てくるかもしれませんが、一応書くと
ジュロームとアリサはいとこで、愛し合っていた。しかし、アリサは自分が、ジュロームの神への信仰の妨げになっていると思い、それを苦にして悩みやがて死んでしまうという話
「主よ、あなたが示したもうたその路は狭いのです――二人ならんでは通れないほど狭いのです」
一般的には信仰の美しさを表したとも、信仰への批判をあらわしたとも言われています。
まあ、その辺は読む人の感性にもよりますので
この、物語で面白いのは、恋人二人の間には現実には何ら障害はなかったということです。
あえて、いうなら心の中にあったというしかないでしょう。
ここで僕が言いたいのは、受験生の皆さん、狭き門をくぐろうと必死になると何か別の大切なものを見落としてしまうかもしれませんよー
自分で言いながら、何とひどいことを書いてるんだろう
まあ、何かを犠牲にして何かを得ることは悪いことではありませんので、
ちなみに個人的には最近マゾいところがあるので、あえて門を狭くしてみたりとかしています。
(ホントたまに自分でも後悔したり)
門を狭くするで思ったのですが、二人では通れないからと言って一人に減らしたところで実際門は通りやすくなるんでしょうか
現実には、人数が多いほうが門が広いこともあるのではないでしょうか
たとえば、ゲーム制作。人数で分担して作れるような場合明らかに通りやすい門ですが、一人でとなると、かなり狭くなりますね。
また、勉強なんかも数人でやったほうが効率が上がる場合もありますね。
切り捨てるだけの世の中じゃあないんです。
と、僕は最後に希望を見出してみたり、…
~逃げ込んだ楽園は信仰という名の狂気
    新しい世界へと羽ばたける自己暗示
       澄み渡る覚醒は「進行」という凶器~