ひらめきを信じろ
感性を信じろ
我が道をゆけ
―― ひらめき学園校訓
著者 :金出 武雄
分類 :実用書
総合評価 :★★★
文章 :★★★★
内容 :★★★
こういう本はあまり読まないのですが知人のススメで読みました。
著者は一流の研究者で、今はカーネギーメロン大学に所属しているそうです。
どうもこういう本を読むと色々ツッコミたいけど相手が本なのでツッコめないというもどかしさがありますね。
というわけでこの場を借りて色々突っ込みたいと思います。
1章:素人のように考え・玄人として実行する
研究に関する部分に関しては自分も感じるところがあるため感心するところが多かったように思う.
一方で発想の方は「素人発想」といっているが,この言い方に少し引っかかるとこがあった.
「素人発想」は「素人のように見える発想」であって「素人の発想」では無いということだ.
「素人発想」の例として,エディタソフトの「emacs」の設計が上がっていたが,「emacs」は非常に多くのカスタマイズができる.その点から言っても設計は素人の発想ではないだろう.
つまり,洗練されたアイデアがシンプルなのであって,イコール素人とはならないように感じた.
一昔前の家電機器の大量のボタンの例を挙げると,「一つの機能に一つのボタンを割り当てればいい」といった考え方の方が自分にとっては素人の発想に思えた.
2章:コンピュータが人にチャレンジしている
ここ数十年で大して変わっていないAIの考え方なのでノーコメント.
それほど大きなブレイクスルーがあったわけでもないので仕方ないのかもしれないが,
そろそろ(特に2000年以降の)新しいAIの考え方のようなモノが生まれて(広まって)もいいのではと思っています.
3章:自分の考えを表現し,説得する
世の中にはいろんな人がいるので結構難しいことの一つですね.
特に研究では様々な国の人が入り乱れるので文化的な違いを吸収するのは簡単なことでは無さそうです.
結局のところ違いを最も吸収するのが研究成果ということなのでしょうが.
あと,英語も共通ですが...
日本人は英文を副詞から始めがちというのは,今まで気付いていなくて意外でした.
今度,注意して見てみようと思いました.
4章:決断と明示のスピードが求められている
できれば苦労しないというやつですね.
全体を通して,自分が持った感想としては
アメリカ言ってみたいなぁ
ということでした.
なかなか時間を作るのは難しいですが,なんとかきっかけを掴んで行ってみたいと思いました.