世界の狂想曲 ~capriccio

~世界はどこから狂い始めてしまったのか
ゲーデルエッシャーバッハあるいは不思議の環(140~276P)
著者ダグラス・R・ホフスタッター
訳:野崎昭弘、はやしはじめ、柳瀬尚紀
分類   :不明
総合評価  :★★★★★
文章    :★★★★
分かりやすさ:
内容    :★★★★★
この本の一章が終わりました。
一章の最後は「帰納」と「ループ」をテーマにしたものでした。
そしてこの本は 音楽→数論→コンピュータ とかなりダイナミクスな展開を遂げています
先日、ひぐらしとschool daysが放送中止(見送り)になってしまいました。
文字は意味すら持たない
言葉になるとそれは力を持つ
文章になればより大きな力を持ち
物語になればそれは人の人格まで変える
たったひとつの事件で社会を大きく動かしてしまいましたね
いや、たった一つのアニメが社会を大きく動かしたというべきか
<事件>
18日午前4時40分ごろ、京都府京田辺市、16歳少女がで父親を殺害。
少女は父親の女性関係に不満があったと供述
確かにひぐらしに似ている状況ではある……
僕の意見としては、この少女はひぐらしを最後まで見ていないのか!!
巻き添えをくったschool daysは明らかに時期がやばかったなぁ
(ちょうど最終回なんて)
「物語」も時を経るほどに強力になってきて、今では危険物扱いですか…
どんな凶器でもそれは使う人しだいなのに
~誰かこの事件を終わらせてください
   ~それだけが僕の願いです


///// 内容メモ //////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
洒落対法題
プレーヤー ⇔ 数論の公理系
音の悪いプレーヤー  ⇔ 「弱い」公理系
    (*pqシステムのように数論の小さな部分しかカバーできていないもの)
高精度のプレーヤー  ⇔ 「強い」公理系
「完全な」プレーヤー ⇔ 数論の完全な体系
プレーヤーの設計図  ⇔ 形式システムの公理と推論規則
レコード⇔ 形式システムと文字列
かかるレコード⇔ 公理系の定義
かかるレコード⇔ 公理系の定義
音      ⇔ 数論の正しい命題
再生可能な音 ⇔ 体系の定理の解釈
再生可能な音 ⇔ 定理でない正しい命題
歌の題「私はプレーヤーXではかからない」⇔ゲーテル文字列の隠された意味「私は形式システムXでは生成されない」
どんなプレーヤーに対してもかけることのできないレコードが存在する。
無理にかけようとすると、間接的な自己破壊
*pqシステムは二つの数字を足すことしか表せない
ユーグリッド
無矛盾性…どの定理も(ある創造可能な世界で)正しいと解釈できる場合
完全性 …(ある創造可能な世界で)正しく、しかもそのシステムの内で「よい列」として表現できる文がすべて定理である場合
再帰的構造と再帰的過程
GOD=God Over Djinn(妖精の上のGOD)
バッハ「小さな和声の迷路」
転調と反復によって主調がなになのかを惑わせる
(曲には主調があり、転調で調を移っている間も再帰的に主調に戻ろうとしている。)

角のない 紫の牡牛が飲み込んだ変なロールパン
再帰的推移図(Recursive Transition Network:RTN)
フィボナッチ数列
F(n)=F(n-1)+F(n-2)
F(1)=F(2)=1
最初の数を変えるだけで大きく変わる
F(1)=1, F(2)=3 →ルカス列
帰納的に作られる数列は混沌としたものがある
Q(1)=Q(2)=1
Q(n)=Q( n- Q(n-1) ) + Q( n- Q(n-2) )
1,1,2,3,3,4,5,5,6,6,6,8,8,8,10,9,10,○,…
○の部分の決め方(n=18)
前の二つ→9,10個戻った値→5と6
したがって○=5+6=11
INT関数(イータ列にかかわる問題から発生した)
プログラミングと再帰性=規格性
ループ
自由なループ…条件を満たす間ずっとループし続ける(無限ループの可能性がある)
有界のループ…あらかじめ決めた有限回数ループする
拡大推移ネットワーク(Augment Transition Network:ATN)
ただ再帰的であるだけでなく、その中の道筋の選択を制御するパラメータと条件をつけてRTNを強化したもの
優秀なチェスプログラム
RTN
プログラムは自分がもしある場所においたらと仮定して、そのとき再帰的にプログラムを呼び出し、相手の立場で最も不利になるような手を探す。
ATN
このままではかなりの回数呼び出さなければならないのでパラメータを加える。パラメータとは駒の数や攻めている駒の数や種類などである
DNAの表現型と遺伝子型
表現型
DNAによって引き起こされる現象
DNAに最初に存在していた情報の開示(レぺレーション)
遺伝子型
コード化されたDNA
●情報のかなりの部分がDNA以外の部分にある(化学的性質によるところが大きい)
●陰伏的な形ですべての情報がそこにある
メッセージ
●内部・メッセージ
メッセージの一般的な内容
●フレーム・メッセージ
人工的であるなどそれをメッセージとみなせる陰伏的な情報
●外部・メッセージ
内部メッセージに対する正しい解読メカニズムを与えること
→「これは英語で書かれています」この外部メッセージ自体も英語で書かれているので意味を成さない。しかし逆に外部メッセージが解読できれば内部メッセージも再現可能である。
「ジュークボックス説」
結局外部メッセージを伝えることができないのですべてのメッセージは意味を持たないとする見解
「ジュークボックス説」に対して
脳は働き方を教わることなく機能している。脳はある種の事物をメッセージとして認識するハードウェアを同時に兼ね備えている
解読メカニズム自体が普遍的で(一般的自然現象などの)普遍的触発能力を備えていれば解読することは可能
命題計算
ある命題を数論(=形式システム)で語るとその真偽ははっきりするが、同時に「その命題は正しいか?」を同じ方法で問うと「分からない」と結論される。
「2声の逆行カノン」
楽譜を裏から透かして見たものが同じ譜面になっているのです。
TNT(字形的数論)
表記
O    0
OS   1
OSS  2
OSSS 3
 :
∀  すべての
∃  存在する
~  でない
Sa  a(>0)の次の数=自然数
[]  空想規則(演繹定理) Aがもし定理だと仮定したらBも定理である
持ち込み規則:空想の中でひとつ高いレベルの現実の定理を持ち込んで使用できる
切断規則(三段論法):もしxとがともに定理ならばyも定理である
結合規則:もしxとyが定理ならばも定理である
分離規則:もしが定理ならばxもyも定理である
二重波線規則:記号~~は定理から除外してよい、また定理に~~を挿入してよい
対偶規則:と<~x⊃~y>は取り替えてもよい
ド・モルガンの規則:<~x∧~y>と~は取り替えてもよい
スイチャルーの規則:と<~x⊃y>は取り替えてもよい
ペアノの5つの公準
公理1: ∀a:~Sa=O
公理2: ∀a:(a+O)=a
公理3: ∀a:∀b:(a+Sb)=S(a+b)
公理4: ∀a:a*O=O
公理5: ∀a:∀b:(a*Sb)=((a*b)+a)
特殊化規則:列xが変数uを含むとき∀u:xが定理ならばxは定理であり、uを同一の項で置き換えて得られる列も定理である(uは束縛変数を含まない)
一般化規則:xを定理としてxのなかに自由変数uが含まれているとする。このとき、∀u:xも定理である
交換規則uが変数であるとき。列∀u:~と~∃u:とは、どの定理のどの部分においても可能である
存在規則:ある項が定理の中に二回以上出てくるとき、それらを同じ別の文字で置いてもよい
帰納規則:uをある変数、X{u}をある論理式で、自由変数uを含むものとする。もし∀u:とX{O/u}が両方とも定理ならば∀u:X{u}も定理である
ω不完全
どんな特定の列も導くことができるのに一般化した式を導くことができない
TNTはほぼ「臨界質量」に達していてこれ以上細かく証明するようなことはしない。
数論の標準的な定理はほとんどTNTで証明可能だが、TNTで定理を導出するようなことは普通しない。
また「TNTの矛盾性を証明できるほど十分強力なシステムは少なくともTNTと同じくらい強力でなければならない」
TNTのゲーデル化
TNTを
O … 666
S … 123
= … 111
このように記号に3つの数字(コドン)を割り当てる

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